施工事例などの紹介

植物のエッセンシャルオイルを利用した雑草抑制に関する研究の紹介

雑草抑制は、世界中の大きな課題であり、インフラ設備だけでなく、農業の耕作にかかるコストとしてもとても大きなモノです。特に、有機農法や無農薬農法での栽培を進める農家さんにとっては、除草にかかるコストは膨大で、ノンケミカルな既存植物資材による防草が期待されています。
De Mastro氏らによる最近のレビュー研究では、シソ科のエッセンシャルオイルを利用した防草、というよりも抑草に関するレビューが紹介されています。植物利用の防草資材としては、知られている事例の約半分はシソ科で、次いでキク科になります。論文では、発芽抑制、細胞分裂や光合成の抑制、成長の抑制、土壌微生物の減少、栄養塩の吸収抑制などの機構が知られています。まだまだ機構に関する未知の領域が多く、うまく利活用することが薬剤利用の抑制に繋がります。

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世界の抑草効果がある植物種の科ごとの割合

 

なかで取り上げられているのが有名なハーブです。ローズマリー、バジル、タイム、オレガノ、ミントなど。こういったものをコンパニオンプランツとして利用しつつ雑草対策資材にも利用できると、良いのかもしれません。公園や道路の法面などを利用したハーブ栽培は、日本ではあまり知られていないですが、ヨーロッパではかなりポピュラーなようです。

De Mastro, G., El Mahdi, J., & Ruta, C. (2021). Bioherbicidal potential of the essential oils from Mediterranean Lamiaceae for weed control in organic farming. Plants, 10(4), 818.  https://doi.org/10.3390/plants10040818

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